如法
にょほう
ー らしく。ぶるな。 ―
「自分らしく」とは誰しもが思う。
”らしく”あることを、仏教で「如法」と言う。
天地の理に逆らわないこと。
法の如くに。仏の教えのとおりに。
”ぶる”ことと比較して”らしく”は難しい。
大人ぶる、親切ぶる、知ったかぶり、と
表面を取り繕うことは簡単。
反対に、本当の自分をさらけ出すようなことは、怖いこと。
誰だってダメな自分を認めるのは悔しい。
大人ぶっている子どもなら可愛げもあるが、
大人ぶっていることを自覚しない大人には少々困る。
本来の自分を見つめ、あるがままを受け止め、
”らしく”今を生きることこそ、肝心。
しかし、もしも、はったりで”ぶって”おいても、人知れず努力を重ね、
「嘘から出たまこと」になるなら、それはヨシ。