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正眼短期大学より、皆様へ
元気になれる禅語をお届けいたします。
 
一滴の水がやがて大河になるように、
禅のおしえのひとひらが、皆様の心に元気を運んで行きますように。
(禅語解説 山川宗玄 学長)
 

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(10)この棒
2018-02-28
金剛棒
 
 
 
この棒は人を叩く棒にあらず
怠け心を叩く棒である
 
(9)放下著
2018-01-19
 
放下著
ほうげじゃく
 
 ー  何もかも捨てて!! ー
 
「放下」は、打ち捨てる、手放す。
「著」(着とも)は、命令形。
つまり、「捨ててしまえッ!」となる。
 
「自分には何のこだわりもない」という修行者へ「放下著」と言い放った趙州和尚は、
8世紀9世紀を生き抜いた唐の禅僧。
 
この修行者のような自信はないが、執着、欲望、羨望、自惚れ、
見栄や意地や、「こうであるべき」「こうでなければならない」等々と
捨てられないものにどうしようもなく縛られた自分。
 
 〈 何もかも捨てて 〉
 
こんな価値観を、いったん捨ててみる。
 
からっぽになった自分が、素直に世界を感じる。
そこから、新しい自分自身を始めてみよう。
この今というときは、まことに新しい如今(いま)なのだから。
 
 
 
 
(8)看々臘月尽
2017-12-20
 
看看臘月尽
看(み)よ、看よ、臘月(ろうげつ)尽く〔虚堂録〕
 
 ー 覚悟のほどは ー
 
臘月というのは、12月の異名のひとつ。
さあさあ今年も終わりますよ、ぼーっとしていてはいけませんよ!
という言葉。
 
ろうそくは、いよいよ燃え尽きる時、ひときわ輝く。
最後の一瞬に込める力は、それよりもはるか前にした覚悟があってのもの。
 
ろうそくが短くなっていくように、
人も、ものも、自然も皆変わっていく。
誰も燃え盛る炎のままではいられない。
最後の瞬間に輝くために、何が大切なのか?
 
看よ看よ、手と目とをもってよーくみて、
今、この時、二度と来ない今日を精一杯生きよう。
 
 
 
(7)掬水月在手
2017-10-20
 
掬水月在手 弄花香満衣
水を掬(きく)すれば月、手に在り
花を弄すれば香(か)、衣(え)に満つ 〔全唐詩〕
 
 ー 心に吹く風 ー
 
唐の詩人、于良史(うりょうし)の詩「春山夜月」の中の1句です。
春の朧月は風情があるが、月は矢張り秋が佳い。
 
手で水を掬えば、そこに月が映る。そして、花を手折れば着物に香が移る。
遠くの月を掌の中に受け取ることもできるし、形のない香りを持ち帰ることもできるでしょう。
 
彼岸を過ぎ、季節はすっかり秋。
確かに、木々の色も、雲の形も変わり、風は涼しいというより冷たく感じる。
しかし、忙しい毎日の中では、季節のこの移り変わりに気付くことは少ない。
大半の日本人は、空の月を眺めることさえ、あまり無いよう。
われわれは余裕がなくなってしまったのでしょうか。
 
ともあれ、月が輝き、花が香り、木々が紅葉し、
穏やかに風が流れる別天地を、
心の中に持っているのは楽しいものです。
 
 
 
(6)白雲自去来
2017-08-02
 
青山元不動 白雲自去来
青山(せいざん)もと不動
白雲(はくうん)おのずから去来す 〔景徳伝灯録〕
 
 ー 「酷暑」 到来す。如何が回避せんー
 
中国の禅僧、洞山禅師に1人の修行僧が尋ねました。
「寒暑到来。如何が回避せん」 (暑さや寒さをどう逃れたら良いですか)
洞山は、「無寒暑の所へ行け」と答えた上で、
「寒い時は凍えきる、暑い時はウンウンと大汗をかく。それが無寒暑」
と答えたそうです。
 
年々暑さが増していると感じるのは、気のせいでしょうか。
暑さも寒さもない所があるなら行ってみたい、と考えるもの当然です。
 
気温のことだけではなく、
辛いこと、苦手なこと、プレッシャーから逃げたいと思うのは皆同じ。
逃げられないことは、自分が一番分っているけれど…。
 
今まさに、「青山元不動 白雲自去来」。
山は青くそびえ、そこに雲がかかっては流れていく。
見たまま、そのままの言葉です。
しかし、そういう当然のことこそ忘れがち。
 
現代の便利な生活に慣れてしまった私達。
自分の考えだけが正しいと信じて、都合悪しとみれば誰かを攻撃してしまう私達。
大騒ぎしても悪化するだけの事態には耐えるしかないのに、
耐え方を忘れてしまったのではないでしょうか?
 
暑さ寒さも彼岸まで、とか、喉元過ぐれば熱さ忘るる、ではないけれども、
逃げる場所もないならば、どんと構えて自然の流れに身をまかせ、
あの白雲が影を作ってくれるまで待ってみる。
それもひとつの方法です。
 
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